童謡「ちょうちょう」の不思議!
< 童謡「ちょうちょう」の不思議! >
「小学唱歌集」(1881年)には、
♫♬
1
蝶々 蝶々 菜の葉に止れ
菜の葉に飽たら 桜に遊べ
桜の花の 栄ゆる御代に
止れや遊べ 遊べや止れ
2
おきよ おきよ ねぐらの雀
朝日の光の さきこぬさきに
ねぐらをいでて 梢にとまり
あそべよ雀 うたへよ雀 ♫♬
このように、2番(スズメの歌)もあって
1番の一部の歌詞は 違っています。
ところが、
1947年以降の歌詞では…
♫♬
ちょうちょう ちょうちょう
菜の葉にとまれ
菜の葉にあいたら 桜にとまれ
桜の花の 花から花へ
とまれよ遊べ 遊べよとまれ ♫♬
なんと!
「ちょうちょう」の歌詞は、
現在の見慣れた歌詞になり
2番がなくなっていました。
実は「ちょうちょう」には他に
3番、4番もあったのです。
2番以降の歌詞はどれも、
曲のタイトルである「ちょうちょう」と
全く関係がありません。
○主題をはっきりとさせるため。
○作詞者が違うから。
このような理由で、
廃止になったといわれています。
そして
「ちょうちょう」の原曲は、
「幼いハンス」というドイツ民謡に
日本語の歌詞をつけた 童謡なのです。
< 原曲 >
では、
< 作詞者は誰? >
よく知られている歌詞の
1番は、野村秋足(のむら あきたり)
2番は、稲垣 千穎(いながき ちかい)
実は、
「ちょうちょう」には3番と4番も存在し、
3番は、とんぼの歌
4番は、つばめの歌 ※どちらも作曲者不明。
< 廃止になった歌詞 >
2番♫♬
おきよ おきよ ねぐらのすずめ
朝日のひかりの さき来ぬ先に
ねぐらを出でて 梢にとまり
あそべよすずめ うたへよすずめ
3番♫♬
とんぼ とんぼ こちきて止まれ
垣根の秋草 今こそ盛り
さかりの萩に 羽うち休め
止まれや止まれ 休めや休め
4番♫♬
つばめ つばめ 飛びこよ燕
古巣を忘れず 今年もここに
かへりし心 なつかし嬉し
飛びこよ燕 かへれや燕
♪ 口ずさんでみれば…
歌詞は「ちょうちょう」と関係ありませんが、
すずめ・とんぼ・つばめ。
それぞれを著わす、絶妙な歌詞!
童謡・唱歌。
音楽
教科書にみる選曲は
今と昔では違っていますが、
みんなで歌うことで緊張が解けて
ほっとする時間ではないでしょうか。
今年は、
新型コロナウイルス対策で長期休校中。
まだ一度も教室で学べていない
新一年生がいます。
期待を詰め込んだ
ランドセルを背負い 登校する。
その日を一日でも早く迎え、
校舎、校庭に元気な声が響く日常を
取り戻す日まで、
今は静かに見守りたいと思います。