日本独自の元号、和暦・尺貫法
「平成」から「令和」への改元で、日本中がお祝いムードのゴールデンウィークです。
元号「和暦」と「西暦」について様々な意見が出ていますね。「元号はいらない。」という人も。あなたはどう考えますか?
<元号の成立ち>
元号は紀元前の古代中国で使い始め、朝鮮半島やベトナムなど東アジアに広がりましたが、近代化の影響などで本家の中国でも1912年に滅んだ清朝を最後に使われなくなり、今も維持しているのは日本のみだそうです。(日本では明治以降、天皇一代につき元号1つの「一世一元」を採用しています。)
5月1日付けの夕刊の窓辺 元号和暦のこと(脚本家の伊藤和典さん)を読み、日本以外にも独自の暦を併用している人たちも多いと知り、西暦以外の暦として以下にまとめてみました。
イスラム教
名前:ヒジュラ暦
元年:622年(ムハンマドがメッカからメディナヘ移住)
今年は:1440年
ユダヤ系
名前:ユダヤ暦
元年:紀元前3761年(天地創造)
今年は:5779年
中国・台湾
名前:中華民国暦
元年:1912年(中国が成立)
今年は:108年
北朝鮮
名前:主体暦
元年:1912年(金日成が誕生)
今年は:108年
東南アジア
名前:仏滅紀元
元年:紀元前544年(釈迦の入滅)
今年は:2562年
(思えば、お土産品や旅行先で手にした食品等の製造年月日欄で目にする機会もありました。西暦表記でないと?と、戸惑いますよね。)
また、日本独自の度量衡「尺貫法」にも触れています。一般的にはメートル法で長さを測るのですが、日本の映像業界ではセットを組む時に使っているそうです。私ども石材業界でも「尺貫法」を使っています。(建築業界などでも使いますね。)
<尺貫法・しゃっかんほう>
長さ・面積などの単位系の一つ。長さに尺、重さに貫、体積に升を基本単位とする度量衡法。古く中国から伝来した。ただし、「貫」は日本独自の単位であり、したがって尺貫法という名称は日本独自のものである。尺貫法と言った場合、狭義には日本固有の単位系のみを指す。
伊藤和範さんは、「元号は時代の空気を内包する。時代をくくるときに元号はわかりやすく馴染み深いものだ。元号は日本人が時を計る秤なのだと思う。」そう綴っています。そして、「自分はメートル法しか使っていないと思うなら、それは間違いだ。一合、一升、五寸釘っていうでしょ?生活に浸透したものはそう簡単にはなくならない。」とも。私も同じように感じています。「令和」この新しい時代がどんな時代となっていくのか。一人一人の行動が良き時代へと向かうことを願います。